さえきかずひこ


Kierkegaard
キェルケゴール肖像(出典:Wikipedia

セーレン・キェルケゴール(1813-1855)の名前を初めて知ったのはいつだったろうか。ぼくがハイティーンだった頃に流行ったアニメーション『新世紀エヴァンゲリオン』の第拾六話のサブタイトル「死に至る病、そして」がきっかけだったのだと思う。TV版エヴァの後半は、登場する主要なキャラクターたちが、その実存に悩み苦しみ、徐々にストーリーが劇的に破綻していく展開で印象的だった。それはともかく、エヴァの劇場映画が公開された1997年ころぼくはこの作品にかなり熱中していたので、『死に至る病』というキェルケゴールの著作があることはすでに知っていたはずだ。しかし、手を伸ばして読もうとはしなかった。おそらく、その必要を感じなかったからだろう。 » すべて読む

4a3a1b_979df216f66b416e8068e995af93060e~mv2


2018年1月21日(日)午後3時半過ぎ、飯田橋のトッパンホールへ。瀬川裕美子さんのピアノリサイタルに足を運ぶのは2度目です。前回は2016年6月11日(土)肥沃の国の境界にて〈線・ポリフォニー⇒…! ?〉でしたから、もう2年も前です。その感想は当時Facebookにも記しました。が、自分なりに上手くまとめきれなかったと無念が残ります。あれから2年。瀬川さんはどっしりとした大樹のような、大きな柄(がら)を持つご自分の音楽を打ち立てられたんだな、とぼくは確信しています。約80分間のステージに満ちる、彼女の圧倒的な音楽の力に釘付けになりました。


» すべて読む

_MG_1617-Edit
さえき近影(2017.10.28)/撮影:東間 嶺

みなさん、こんにちは。新宿文藝シンジケート(SBS)という読書会をやっております、さえきかずひこです。2017年もあっという間でしたね。SBS読書会では11冊の本を取り上げましたが、これは例年同様のことです。ことしはここエン-ソフであまり記事を書きませんでした。その罪滅ぼしではありませんが、1年間自分がどんな本を読んできたのかを軽く振り返って、年末のご挨拶としたく思います。それでは最後までお付き合いのほど、よろしくお願いします!

» すべて読む

【SBS】新宿文藝シンジケート読書会、第78回概要
 
1.日時:2017年08月26日(土)18時〜20時
2.場所: マイスペース新宿区役所横店1号室
3.テーマ:田中 圭一『うつヌケ うつトンネルを抜けた人たち』を読む。
※ 参考図書:
岡田尊司『うつと気分障害 』(幻冬舎新書)、
桜玉吉『幽玄漫玉日記⑥』、『御緩漫玉日記 ③』
4.レジュメ作成:さえきかずひこ(@UtuboKazu)
5.備考:FBイベントページ



新宿文藝シンジケート 第78回読書会レジュメ
(作成者:さえきかずひこ)


明日の読書会を前に、レジュメ作成を先行公開することにした。まず、結論としては下記のようなものである。


結論:『うつヌケ』は、多様に存在する〈うつ状態〉の原因や問題点を広く探り、その改善したケースの変化の過程を分かりやすくマンガで表現した素晴らしい作品だ!しかし、もちろん読む上での注意点もあるので、長年〈うつ〉に苦しんできたわたし(さえき)の観点も加えて、本書に見受けられるいくつかの特徴を順に見てゆくことにしよう。



 多くの人に取材していて、読者に〈うつ〉患者の多様性に気づかせるのが『うつヌケ』の最大の特徴だ。それを一覧するために、本書に登場する〈うつ〉の人物17名とそのエピソードをかんたんにまとめてみた。特徴としては、優れたクリエイターである田中さん(以下敬称略)の知り合いの、クリエイティブで成功しているように見える人々が多く出てくる。ゆえに、それなりの長い間〈うつ〉に悩んでいる、一般の=平凡な読者には距離を感じさせてしまうかもしれない。その点は気にならないでもない。

» すべて読む


IMG_20170330_0002
 

» すべて読む
Dada_in_Ultraman
画像出典:Wikipedia(Dada, an iconic character from the Ultra Series. His design draws inspiration from the art movement.)

まえがき

2016年はスイス・チューリヒ市でダダ運動が始まり、100年目の年である。このことから、スイス国内外でもダダをめぐる様々な催しが開かれ、それはわが国も―とくに東京が―例外ではなかった。しかし、100周年を記念するダダについての様々な催しに浮き足立ったり、スイス大使館が主催するダダ作品のコンペティションに嬉々として参加することは、ダダについていまあらためて考えることとは関係がない。なぜならアニバーサリーやコンペなどはダダの精神からは最も遠いものだからだ。というわけで、このように感じている者がこの100年目に、ダダとは何なのか3つの視点から考えてみよう。

以下で提示される3つの視点は、3つの年(1916、17、18年)にそれぞれ結びついている。第一次大戦下の中立都市で生じたダダの本質的な部分は、この3年間にはっきりと姿を表している。 » すべて読む


ゴジラが鎌倉海岸から日本に再上陸した。
 その姿があまりに神々しく見え、ぼくは劇場でボロボロと泣いた。 

» すべて読む

Google Play Music

ぼくは2015年から、主にスマートフォン(iPhone5s)で、GooglePlayMusicのサービスを利用し始めた。厳密に言うと、2015年の9月3日から使い始めている。1か月の無料期間を経て、定期購入料780円をグーグル社に毎月支払っている。

わが国でも展開されているいくつかの、いわゆるサブスクリプション型の音楽サービスのうち、なぜGooglePlayMusicを利用することにしたのかには、つぎのとおり、大きく3つの理由がある。

» すべて読む


 1000冊への8年

読書メーターは2008年に赤星琢哉氏によってインターネット上に公開されたウェブサイトである。ぼくは読書メーターが公開されてすぐに利用を開始し、メモをつけ始めた。それから早8年の歳月が経ち、その間の2014年に読書メーターは開発者の手を離れ、株式会社ドワンゴに売却されたが、現在も変わらず、わが国のウェブにおける読書メモサイトの代表として繁栄している。

2016年5月、ぼくの読書メモはようやっと1000件を超えた。 読書メモというが、これは読書メーター上で登録している読了本の冊数と簡単な感想を合わせて、便宜的に読書メモと言っているだけで、読書メーターそのものに読書メモという呼び名の機能があるわけではない。何はともあれ、1000件である。めでたい。いや、めでたくない。いずれにせよ、この際、ぼくがこの8年ほどでいったいどんな本を読んできたかを振り返ってみるのもいい機会だと思い、筆を取った次第である。 » すべて読む

承前 :【瀬川さんの6月のリサイタル/1914年のミュンヘンをめぐる妄想

どうしてもパウル・クレーとフーゴ・バルの1914年の関係が気になって、自室の片隅からバル『時代からの逃走』(1975年、みすず書房)を掘り起こしてしまった。パラパラと必要に応じて飛ばし読むと、バルの主導した展覧会でクレーの絵を展示していたのは確実だ。おそらく、ふたりは面識もあったはずだ。

» すべて読む
NEW POST
関連本
CATEGORIES