「想像上の銃(瞑想について-08)」より続く
『巻き添え』
インタビュールームを出たら、リネーはもういなかった。
きっと他に仕事があるのだろう。アルヴィンと顔を見合わせた。片言の日本語ができるばっかりに、「うつ」だの「危険」だの刺激の強い言葉が飛び交うインタビューに同席することになってしまい、どんな風に感じているのだろうか。何かひとこと、釈明したい気持ちもあった。
でも、瞑想者にそんなことを言ったところで何になるだろう?
現象や物事を言葉で説明したとして、どれほどの価値があるのか? » すべて読む