エッセイ

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ロングビーチのマリアさま --- 03】から続く


新聞記事

長堤聖寺の場所にあったカルメル会修道院については、いくら調べても、結局よくわからなかった。あきらめて、サンタバーバラに移転したあとの彼女たちに関する情報を探した。サンタバーバラにもPoor Clare Colettine Nuns of Santa Barbaraという女子修道会があり、もしかしたらロングビーチから移転した修道院ではないかと思ったが、そうではなかった(彼女たちのウェブサイトに記された沿革には、1928年にカリフォルニア州オークランドで設立とあった)。 

その新聞記事は、上から何番目だっただろう。

サーチエンジンの検索結果に表示されたサイトのうち、カルメル会と関係ありそうなものを上から順に見てみたのだった。サンタバーバラの地域紙らしい、Santa Barbara Independent という新聞社の、2014年の記事だった。
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ロングビーチのマリアさま --- 02】から続く


代理聖母

その朝は、いつもよりビーチに行ったのが遅かった。前日の夜ひどく暑くて、よく眠れなかったのだ。海岸でランニングしたあとマリア像のところへ行ったのは、9時を回ったあたりだった。週末の朝で、私のほかにも何人かお参りしている人がいた。

 

「お参りする」といっても、実のところ、私はお祈りはしていない。キリスト教徒ではないから祈りの文句を知らないし、願い事をするのも何か違うかなと感じている。

像の前で瞑目すると、朝の空気の冷たさと肌に当たる陽射しの温もりを同時に感じ取ることができる。こういう時、生活の些細なことをあれこれ考えてもしょうがない。

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ロングビーチのマリアさま --- 01】から続く


お参り

ある朝、海岸に延びる遊歩道をランニングしていると、散歩中だろうか、黄色い僧衣のお坊さんが歩いていた。目が合ってしまったので、ハロー、と話しかけた。

お坊さんは片言しか英語が話せない。
それでも、そのお坊さんが『お寺』の近くに住んでいることはわかった。
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Long Beach



ロングビーチのマリアさま

彼女をめぐる信仰の風景、あるいはささやかなスキャンダル

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改良型牛肉麺(調理、撮影、東間嶺。以下キャプチャ以外すべて同じ)

小説と牛肉麺


■ 一ヶ月ほど前から、ここエン-ソフ上にて《回花歌》という小説の連載がはじまっている。上原周子さんという、北海道で文化人類学の研究をやっている人が書いていて、二十回ほど続く予定の作品は、いまのところ二回目までが掲載されている。

■ 【とある大陸の西方に位置する街】を舞台にするその物語は、《牛肉麺屋》を営む人々を中心に展開する。《牛肉麺》とは何か?牛と、肉と、麺。漢字が読める人間なら、伝聞でもそれがどういうものであるかは想像できるだろうし、実際、想像(するだろう)通りのものだ。Googleで画像検索すると、下のような図が出て来る。
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仕事を終え、帰る馬たち。ジョモラリキャンプへ向かうトレイルで。

【旅の終わり】ブータンについて---38から続く
(本文、デジタル画像編集、構成/東間 嶺、以下すべて同じ)

再びの帰宅後に


バンコクに一泊して翌日は台北行きのフライトに乗り、台北で乗り換えてロサンゼルスへ向かった。フライトは長く、体力の落ちた身体にはきつかった。火曜日の深夜、予定通り帰宅した。

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出発前日に泊まったホテルから見える、首都ティンプーのメモリアルチョルテン。
(本文、デジタル画像編集、構成/東間 嶺、以下すべて同じ)

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本当は、ピックアップを運転するギレが夜のうちにここガサへ到着する予定になっていた。ところが土砂崩れで道路が不通になってしまい、かわいそうに車中泊しなければならなかったようだ。翌朝になっても道路が開通したのかどうかわからなかったが、昨夜食事をしにきていた若者が運転する大きなトラックに乗せてもらい、出発することになった。

昨晩、マイラは馬を連れてパロに戻る、と聞いていたけれど、出発するトラックにはマイラと9頭の馬たちも乗っていた。ジャムソーによると、馬と一緒にパロまでトラックで帰れるようにしたのだという。詳しくは聞かなかったけれど、ジャムソーがネテンに、パロへのトラック輸送の費用を出すように交渉したのではないかと私は思う。オペレーターが個人的な知り合いだとそういうこともできるかもしれない。ガサからパロまで車でも丸一日かかる距離だ。トレッキングルートとは違う歩きやすい道があるのだろうけど、馬を連れて歩いて帰るんじゃ大変だ。ネテンの取り分は減ってしまうのかもしれないが、良かったなと思った。

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(写真撮影=山口倫太郎、デジタル画像編集=東間 嶺。以下全て同じ)



熊本滞在最終日---2016/5/23

 正式には『水前寺 "公園" 』ではなく、『水前寺 "成趣園" 』と呼ぶのだそうだ。
 熊本に向かう数日前、あるテレビ報道で〈奇跡〉という言葉が添えられたこの公園の名を目にした。

 地震はこの公園にも多大な影響を及ぼした。
 公園の見物の一つとして豊かに水を湛えた広大な池があるのだが、地震後に起こった水位の低下で底が殆ど露出してしまい、営業は休止に追い込まれた。
 しかしそれからほどなくして、理由も分からぬままに自然と池の水が戻り始めたという。原因は不明ながらも、県はすぐさま無料での営業再開を決めた。
 
 水が戻ってきた事を奇跡と捉え 、震災で意気消沈している人々を元気づけようという事なのだろう。僕には、それは中々良い発想に思えた。 

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 その印象のせいか、朝目覚めた時には、最後の一日は水前寺公園で過ごす事に決まっていた。ゆっくりと朝を過ごしてからサウナをチェックアウトし、近くのバス停から水前寺公園前まで向かう。バスから降り、無料開放の看板を確認すると、躊躇うことなく裏口から入園した(というか、ぐるぐる回っていたらいつの間にか裏口まで来ていた)。 
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筆者近影(証明写真)


 もう30を超えてくると人生についての可能性や選択肢も現実的なものとなってくるが、たとえばあなたがまだ10代であるのなら、何を目指すのか、色々な中から決めないといけない。
 そんな若者について、およそ2通りの選択肢があると思う。夢を追う人生を選ぶか、生活のために生きる人生を取るか。あるいはこう言い換えてもいい。
 
 ウィキペディアに立項される人生を目指すのか、ウィキペディアに立項されない人生を送るのか。

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