在野研究のススメ




 さて、こちらではご無沙汰ですね。

 枕として最初にどうでもいい話を。

 なんというか、二年くらい前からFacebookを始めてしまい、微妙な長さの書きたい欲はすべて向う側に吸収されている感があります。こうなると、いよいよ、En-Sophのようなブログ形式のウェブサイトの存在理由が不透明になっていくような。

 逆にいうと、ウェブで執筆を志すなら、余りFBなどやるものではありませんね。Twitterと違い、文字制限がないから、それなりに書くと満足してしまうのですよね。 でも、アソコって検索がポンコツだからほとんど公共性ないんですよね。

 ああいう場に入り浸るのも考えものです。

 さて、では本題。 
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(↑あゆみBOOKS小石川店では『これエリ』フェアーが開催されましたー。あざっす)。

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 一部で大好評の拙著『これからのエリック・ホッファーのために――在野研究者の生と心得』(東京書籍)だが、 電子書籍版が発売されました。お値段なんと、1200円。紙よりも400円も安い!(ヨッ、お買い得)

 以下リンクを。どうぞよろしく。

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 さて、「ススメ」の更新はとても久しぶりなわけだが、今回は、この沈黙に見合った超弩級の号外である。

 En-Sophに連載してきた在野研究列伝が加筆修正されて本として出版される。

 その名も、 『これからのエリック・ホッファーのために――在野研究者の生と心得』。

 東京書籍から刊行、全国の本屋に並ぶ。気になるお値段は、1500円(税込1620円)と、驚異の激安設定である。アマゾンでも予約が始まっている

 大学の人文社会系不要論が盛んな今日、企業や政府の「学問なんて役立たないでしょ?」でもなければ、大学人の「役立たないものを守れ!」でもない、オルタナティブな学問道を目指して。「これから」の道しるべを、在野の先達が伝える「在野研究の心得」として学ぶ。

 気になる人選&目次は以下の通りだ!
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小室直樹
(↑「小室直樹 なんとも型破りな天才学者」、『週刊大衆』、1983・3・28)

 小室直樹(1932‐2010)。社会科学者。経済学、心理学、社会学、数学など専門分化した諸学をマスターし、社会科学の統合的な理論構築を目指した。アカデミズム時代に、パーソンズの「構造‐機能分析」をより合理的な仕方でモデル化した。また、ソ連の崩壊を科学的に予言したことで注目を浴びた。主著は『危機の構造』(ダイヤモンド社、1976)、『ソビエト帝国の崩壊』(光文社、1980)。その他多数。
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morisenzou
(↑柳田泉『森銑三――書を読む“野武士”』(リブロポート、1994))

 森銑三(1895‐1985)。センゾウ。書誌学者・人物研究家。近世を中心に膨大な量の史料を渉猟し、歴史に埋もれたマイナーな対象をふくめて、多彩な人物伝を著す。また戦後の井原西鶴研究では、『好色一代男』だけが西鶴の真の著作である、という大胆な主張を展開した。主著に『近世文芸史研究』(1934)、『おらんだ正月――日本の科学者達』(冨山房、1938)、『西鶴と西鶴本』(元々社、1955)。その他多数。 » すべて読む
高群逸枝
(↑高群逸枝『愛と孤独』、理論社、1958)。

 高群逸枝(1894‐1964)。女性史学者。雑誌『婦人戦線』を主宰した。詩人、フェミニズム&アナーキズム系評論家の活動を経て、婚姻史を中心に、日本母系制社会の解明から女性の歴史をたどる女性史学を創始する。主著は『母系制の研究』(厚生閣、1938)、『招婿婚の研究』(講談社、1953)。その他多数。
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(↑平岩由伎子著編『狼と生きて』、築地書館、57p、1998)

 平岩米吉(1897-1986)。ヨネキチ。動物学者。専門はイヌ科。「動物文学」という言葉を造り、雑誌『動物文学』を創刊し、動物研究の媒体を形成する。自宅に犬科生態研究所を構え、多くの野生動物を飼育。日本の狼研究の先達となる。主著は『犬の行動と心理』(池田書店、1976)、『狼――その生態と歴史』(動物文学会、1981)。その他多数。
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大槻憲二
(↑『大槻先生還暦記念帖』、東京精神分析研究所、1951)

 大槻憲二(1891‐1977)。精神分析学者。モリスを中心にした文芸評論から出発し、昭和初期にフロイトの翻訳と精神分析に関する論文執筆を盛んに行う。日本初の精神分析専門誌である『精神分析』を主宰。また、日本初の精神分析辞典である『精神分析心理学辞典』(岩崎書店、1951)を刊行。主著『精神分析概論』(雄文閣、1934)、『精神分析性格改造法』(東京精神分析学研究所出版部、1940)。著書多数。

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↑『ブラジル植物記――身近な有用植物の知識』、帝国書院、1962。

 橋本梧郎(1913‐2008)。植物学者。21歳のときにブラジルに移民し、そこから死ぬまで現地の植物採集とその研究をし続ける。後年、サンパウロに自然科学博物館を設立させる。日本政府より受賞多数。主著は『ブラジル植物記――身近な有用植物の知識』(帝国書院、1962)、『ブラジルの果実』(農林省・熱帯農業研究センター、1978)、『ブラジル産薬用植物事典』(アボック社出版局、2002)。その他多数。
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