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夏が来る 青い葉ばかりいちめんに広がる路地の桜の死骸

東京が画面の向こう側だった時代のほうが東京にいた

絶望がカジュアルになる金曜日 映画のなかで恋をする夜

多忙ゆえ恋を忘れた乙女から金の眼をした猫を引きとり

Amazonの発送だけが社会との接点であるニートひとり

この部屋に満足すると人生が生きやすくなる アパートはぼろい

「就活は楽勝です」と聞こえても俺の時給は上がらないまま

才能はもうないのだと気づく朝 電車を降りてカピバラに会う

負け組の自覚だけから成る自分 心にさがす幸せの種

風のなかビニール袋が舞っている ダンス無視して会社に急ぐ