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歯磨きのチューブを搾る指先が昨夜の悪を主謀していた

ラジオからレディオヘッドがかかる夜 君の齢を確かめて昼

ひと晩の恋だからこそ再会を断る君を仕舞うアルバム

アジアへの旅に出る時ぼくらには夢の生る木が必要だった

「映画には真実だけがあるからね」暗闇を抜く白い横顔

餃子パーティーをしようと君は言い、言いつけどおりに皮を揃える

牛丼が御馳走となるデートなら歩く道さえ誇らしい時

最後には憎しみのみがあるのだと分かっていても君に恋する

あの椅子がかつての恋の指定席 僕はひとり隣に座る

君のいない夏の前には貝殻を並べた棚を空にして待つ