【SBS】新宿文藝シンジケート読書会、第69回概要
1.日時:2016年11月26日(土)18時〜20時2.場所:マイスペース新宿区役所横店1号室3.テーマ:塚原史『ダダ・シュルレアリスムの時代』(ちくま学芸文庫、2003)を読む。
4.概説:さえきかずひこ『2016年の今、ダダとは何なのか。』
⇒https://drive.google.com/file/d/0B5Z85xuBi5K3X3BjU1VnRWZiQUE/view?pageId=109661363927442511422
◆ 上掲の通り、11月26日(土)の夜にSBS第69回読書会が開かれました。当月の図書は塚原史『ダダ・シュルレアリスムの時代』(ちくま学芸文庫、2003)。冒頭の概説レクチャーは選書したさえきかずひこ(@utubo)が担当しました。
◆ 大学の卒論にダダを選んで以降、微温的な関心を維持し続けてきたさえきは、ダダ100周年だった昨年、世界のあちこちで開かれたアニバーサリー・イベントやコンペティションはダダ的な精神と異なるものだとして本書を紹介しました。熾烈を極めた第一次世界大戦なども下敷きにしたシリアスな動機に基づき、既存芸術全体へのカウンターとしてツァラが起こしたダダの問題意識には、確かに現代でも汲むべきものはあるでしょう。塚原氏の流麗な筆致もあり、一般書としては上質な内容といえます。
◆ しかしながら、読みを深めるためには美術史への興味や知識的前提、専門性をある程度は要求される内容であり、ディスカッションよりは教養の蓄積としてこそ意味のある著作という印象は強く、「議論がしにくい本だ」との疑義も呈されていました。
◆ 以下、参考までに、当日のレジュメのオンラインURLをアップしておきます。ご興味を持たれた方は是非ご一読下さい。
さえきかずひこ『2016年の今、ダダとは何なのか。』
https://drive.google.com/file/d/0B5Z85xuBi5K3X3BjU1VnRWZiQUE/view