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告知:PND 写真集飲み会 DAIKANYAMA参加

◆ 件名の通り、12月03~04日に代官山のヒルサイドテラス・アネックスA棟にて行われる『PND(PHOTOBOOKS AND DRINKING)写真集飲み会』という変わった名前のブックフェアに出品します。飲み会、と称しているものの、規模的にはアジア最大級のアート・ブックフェアになるとのこと。

 ※ フェアに関して、詳細は、公式ウェブサイト公式FBページを参照して下さい)

◆ 参加するグループ名は、以前に告知をしたTokyo Art Book Fair 2016(以下、TABF2016)と同じ "Photobook as object Photobook WHO CARES" で、曳舟に拠点を構えるギャラリー・スペース『RPS』が企画するブースになります。グループ全体のコンセプト等に関してはFBページか九月のエントリ(【告知】Tokyo Art Book Fair 2016に参加します)をご参照頂ければと思います。

『Reminders of Suicides』ver.2.0

【Photo Book】"Reminders of Suicides"
『PND 写真集飲み会 DAIKANYAMA』出品作、『Reminders of suicides ver.2.0』 全景

◆ わたしが出品するフォト&オブジェクト作品は、TABF2016と同じ『Reminders of Suicides』ですが、写真やテクストを収める外箱のサイズや全体の内容をブラッシュアップし、ver.2.0として展示ー受注販売致します。おそらく、今回の状態がこの作品の最終形態になるでしょう。以下に、再びステイトメントと作品データ、加えて、ver.2.0制作にあわせて撮影し直した内容見本の動画と写真を掲載しておきます。

◆ 当たり前ですが、わたしの考えていることは変わっていません、グループ全体のコンセプトである【視覚的な小説】/【特別なオブジェクト】の実践/実現のためには、それが必ずしも本の形状〔だけ〕をとる必要はなく、物体化したことばや思考の断片、イメージが集積した
アッサンブラージュを目指している、ということです。

◆ 今回は2日間というTABFよりもさらに短い期間である上、入場料も発生(!)するフェアという敷居の高さですが、ご興味を持たれた方には是非、実物を見ていただきたいと思っています。

◆ それでは、皆様のお越しをお待ちしています。



『Reminders of Suicides』
---中央区霊岸島美術ギャラリー閉鎖事件、及び、都内鉄道人身障害事件について---


〔梗概 / synopsis〕
 
本書は2015年に『Reminders Photography Stronghold』で行われた実験的な写真集制作ワークショップ、"ATLAS LAB -The Back Page Revisited"への参加から生まれた私家版作品である。ワークショップでは、参加者各々が社会的、もしくは私的な〔事件〕を材に、視覚的な物語=小説を作り上げることが目指された。その成果として出来上がったこの"本"において、わたしは、過去わたしが美術家として身近に接したひとりのギャラリストの自死と、いまも日々わたしたちを取り巻く無数の自死とを対比的に取り上げ、多声的なイメージと言葉の併置によって、それら死者たちに対するわたしの曖昧な感情の距離を現前させようと試みた。単なる哀悼や拒絶や非難ではなく、彼らの選択に別なる視点や意味を付与しようとすること。それこそが、現在も生き続けている、表現する者としてのわたしが積極的に為すべきことだと思えるからだ

〔introduction〕
 ■ 既に設置も終わったギャラリーの片隅で佐藤さんが首を縊ってから、先週で8年になった。8年たった日の午後、関東では3件の〔人身事故〕が報じられた。その日から8ヶ月前の5月2日には、わたしの乗りあわせた電車が、飛田給で、【20代くらいの女性】を轢き殺した。8年のあいだ、日本社会には、24万人以上の自死が積み重ねられた。

■ 僅かな例外を別にすれば、その何れもが〔三面記事〕に値するものでさえなく、社会に記憶されることなどない。ありふれて、退屈な、数字としての死。だが、240000という数の選択された死には、240000通りの理由と物語がある。単に、それを知り、語る意思をもった誰かが存在しないだけだ。

■ このプロジェクトを通じて、わたしは、わたしが身近に接したそんなありふれたひとりの男性の死と、日々繰り返され続ける〔風景〕としての、それもまたありふれた自死、---ひとつの例としての〔人身事故〕---における感情の距離を、多声的なイメージと言葉で現前させたいと思った。

■ 「忘れない」のではなく、彼彼女らの選択に異なる視点や、別なる意味を付与すること。哀悼や拒絶や非難と同時に、それもまた、現在も生き続けている者が、死者となった人々の行為へ返し得る反応の一つである。

〔展示形態〕
ページ数:136ページ
本束/箱(綴じ無し、一枚ごと収納。箱の形状は変更される可能性あり):横16×縦22.3×高さ4.3cm
写真総数:約60枚超
重量:230g
販売形態:展示及び受注制作
価格:5,000円(=凡その制作実費)


内容見本/サンプル


※ 音響制作:Takahiro Mori


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