2005年から2006年ごろにかけて、短歌を作っていました。ラジオの投稿番組で取り上げられたり、結社誌に載せて評判が良かったものから、いくつか紹介したいと思います。

ぶっ殺す!便所で叫ぶ月曜日そんな己はきよらかである

もうすでに何者かにはなれないと悟る夕立どしゃぶりのまま
 
ぴったりと小銭をそろえお釣りなし今日の買い物勝ったと思う
 
世紀末破滅の予言あったころ生きることなど楽勝だった

すれ違う君と目が合うその刹那 僕は勝手に結婚をする

あの日見た「飛び出す絵本」さがしても見つからなくて気付く旅立ち

けだるいとうなだれる君だからこそ白いうなじが世界まどわす

はじめての二人きりでの喫茶店 夜の雲さえ光って見えた

風のなかティッシュを配る君の手がほんの一瞬僕を惑わす

みそじまえ煙草おぼえる男にも思い出すべき希望はあった

見るだけの恋を卒業した僕は桜の下で言葉伝える
 
憧れは死とともにある生き方で我の望みを知る人はなし