ホワイトボード
撮影:東間 嶺(以下すべて同じ)


【SBS】第55回会合概要
1. 日時: 2015年9月26日(土) 19時〜21時 
2. 場所: マイスペース新宿区役所横店2号室 
3.テーマ: 武田徹『偽満州国論』を読む
※ FBイベントページ↓(当日参加者数10人)


◆ 2015年9月26日土曜日夜から第55回SBS読書会が行われました。選書されたのは武田徹著、『偽満州国論』。戦後70年を理由に発表された8月の安倍談話効果か、ここのところ巷で流行している気配もある〈満州国〉を材に、国家を考察したテクストです。

◆ 「古い本だし、今さら読むの!びっくりした」と仰る武田氏ご本人にも(途中からではあるものの)参加頂けたのは光栄でした。

◆ 武田さんをむかえ、エントリ冒頭のホワイトボード写真にもある通り、当日は『偽満州国論』が提起する問題群へのさまざまな疑義、意見が表明されました。



「国家の虚構性を探るなら、なぜアンダーソンの"想像の共同体"に言及していないのか。オルテガの国家論に関してはどうお考えなのか」

「吉本をはじめ、日本のある種の知識人は、国家の表象性、虚構性に関する現実から遊離した言葉を弄び、消費し続けてきたが、現実における国家の力は全く弱まっていない。だから萱野稔人の"国家は物理的暴力の独占が本質だ。イメージの話なんかしても仕方ない"という問題提起が新鮮だった。このことについてご意見は」
 


◆ 上のように容赦無い直球も多く、ポジティブな意味で無遠慮、かつ活発な議論が展開されたと思います。武田さんも、それに応えて、『偽満州国論』上梓以後に生じた思考の移り変わりを丁寧に語って下さいました。

◆ 今回の記録は音声のみ(未編集)ですが、ご興味のある方は聴いてみてください(武田さんは1:07:11前後から登場)。
https://www.dropbox.com/s/xhxh2btcsun123b/New%20Recording%209.m4a?dl=0

◆ それでは、また来月!


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Portrait:(Toru Takeda)