もしきみがひとりだったらこんなにも好きにはならねど好きなのはきみ
まひるまの長さに耐えれぬ私たち少しずつずつ予定早まり
新聞読みたし月に一度の休み 我が家も同じく休刊日
わたくしの記憶を持ちしにんげんのいなくなるときわれしすときよ
かあさんねこに謝す「来る日も来る日もわれゆく方へお子さん逃げり」
早朝に光輝く体操着 ふとももの臭いしなくもない
手持ちぶさた、使う権利まだあった定期券で往復してみた
帰宅時にカラスの背中見てしまい麻婆茄子が食べたくなってる
返答に尽きぬ言い訳もうごめんとにかくだくのふた文字ください
伸びた髪止まらぬ汗を追い払いやっとの思いでつかの間のま
金輪際きみの手料理食わねども掴まれたるは両耳袋(りょうみみぶくろ)
杏ゝ颯太