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サラエボ、イメージと現実と

■ 「SARAJEVO NOW」これは、サラエボにある歴史博物館の外壁にかけられていた垂れ幕に印字されていたものである。2017年6月末、私はボスニアの首都サラエボに6日間滞在して様々な場所を訪れた。なかでも最も強い印象を受けたのが、この博物館であった。

■ サラエボを1人で旅した理由はなんだったろう。正直、はっきりと言えるような理由はない。また、ひとつではない複数の理由が重なり、私はボスニアに飛ぶことに決めた。

■ サラエボという土地の名をはじめて知ったのは、高校時代である。90年代半ば、テレビのニュースではサラエボ内紛の惨状が連日伝えられた。民族浄化、ジェノサイド、大量虐殺という言葉もそこで知った。その連日の報道により、私はサラエボに対して「民族紛争」というイメージを強く持つこととなった。そして、サラエボに実際に行ってみるまで、そのイメージが払拭されることはなかった。

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