目黒のBuncademyで開かれている近藤譲先生による原書講読講座が、去る5/1(日)に無事終了した。終了といっても、これは第3期の講座が終わったのであり、近いうちに第4期が開かれる予定となっている。ちなみにいま、近藤先生指導のもと、講座のみんなで読んでいる本は Mark Evan Bonds(ノースカロライナ大学チャペルヒル校音楽学部特別教授)の『Absolute Music』(2014年、Oxford University Press)である。決して易しくはないが、ワグナーが1846年以降世に広めた、"絶対音楽"(Absolute Musik)の起源を古代ギリシアから中世ヨーロッパ、そして20世紀に至る音楽史の中に辿っていくという、壮大な規模と深度を持ったストーリーを追っていける、実に読み応えのある一冊。
5月1日(日曜日)の午後3時から、目黒区のBuncademyにて、近藤譲による 第3期現代音楽鑑賞講座の第7回(最終回)が開催された。今回は米国のアルヴィン・ルシエ(Alvin Lucier, 1931-)の『I am sitting in a room』(1969)という録音を主に聴き、またあわせて彼のドキュメンタリーDVD『No Ideas But In Things』に収録されている「Music On A Long Thin Wire」という映像を見聴きし、ひろく音楽における自然と藝術の関係について、考えるこころみである。