2016年03月

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告知


2016年4月1日発行の【Witchenkare(ウィッチンケア)第7号】に、エン-ソフから東間嶺《死んでいないわたしは(が)今日も他人》(p144)、と荒木優太《宮本百合子「雲母片」小論》(p180)の寄稿作が掲載されています。詳細は下掲の宣材チラシおよび公式ブログの【告知】と【つかみ】を御覧ください。東間は5号から三回目、荒木は6号から二回目の寄稿になります。

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◆ 告知と称するにはやや日が経過しすぎていて、なんだか間抜けな感じにもなってしまうわけですが、上図の通り、当サイトで掲載していた荒木優太の連載、『在野研究のススメ』が、2月24日に東京書籍から『これからのエリック・ホッファーのために: 在野研究者の生と心得』として刊行されております。連載稿から大幅に加筆再構成されていますので、連載を読まれていた方も、そうでない方も、まずは一度お手にとって御覧くださればと存じます(ススメの連載をご存じなかった方は、リンク先からいくつか試読するのも良いでしょう)。 » すべて読む
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画像:amazonより


 最近、武藤洋二の『天職の運命―スターリンの夜を生きた芸術家たち』(みすず書房、2011年)を読み返している。
 昨年11月に新宿文藝シンジケートの読書会で亀山郁夫の『ロシア・アヴァンギャルド』(岩波新書、1996年)が課題図書に取り上げられたが、『天職の運命』の舞台はロシア・アヴァンギャルドの前衛的な芸術運動が終息に向かったスターリン独裁政権下のソヴィエトだ。1932年、ソ連共産党中央委員会が「社会主義リアリズム」を標榜すると、既存の芸術団体の自主的活動は政府によって禁止され、文学、音楽、美術、演劇、映画などあらゆる芸術の統制がはじまった。知識人だけでなく一般市民の生活も監視下にあった極限の時代を、文学者、詩人、画家、音楽家たちはいかに生きたのか。『天職の運命』はロシア文学・芸術を専門とする著者が、長年の資料精査を踏まえて独裁政権下の芸術家の生き様を追ったドキュメントである。註を一切省いた体裁は、研究書というよりもひとつの読み物としての質を備えており、歴史映画の大作数本分にも値するほどのボリュームがある。
 社会が危機的状況を迎えたときの芸術家の振る舞いというものを考えたくて本書を再読しているのだが、この時代の芸術家たちの選択は「抵抗/恭順」などという単純な二項対立では語ることができない。なにしろ、独裁者の気まぐれと報告書への帳尻合わせのために粛清の犠牲者の数が変動するような時代である。生きるために時局を読んで作風を変化させるにせよ、自分が信奉する芸術に殉じて餓死するにせよ、各々の芸術家が選んだ生き方はそれぞれにとって切実な選択だったのだと想像される。
 
 いくつかの例を挙げよう。本書に繰り返し登場するユダヤ系女性詩人のヴェーラ・インベルは、その都度の政治情勢に応じてカメレオンのように態度を変えた保守主義者の代表格である。

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みなさまへ

新宿文藝シンジケート第61回会合を次の通り開催します。
ご参集のほど、よろしくお願いします。

1.日時: 2016年3月26日(土) 18時〜20時
2.場所: アキバ会議室 http://akibakaigi.com/
3.テーマ:荒木優太『これからのエリック・ホッファーのために 在野研究者の生と心得』(東京書籍、2016)を読む。
※ 発表は荒木優太(@arishima_takeo)自身が行います。
4.備考: 当日は場所代を各自ご負担ください(部屋使用料11340円を参加者で分割。最大24名まで)。読書会のあとは、親睦会を予定しています。 参加の方はFBイベントの方で《参加》のクリックをお願いします。

ご質問・ご不明点あれば、下記アドレスまでお気軽にお問い合わせください
→shinjukubungei@gmail.com

以上。
 

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【SBS】第60回会合概要

1.日時: 2016年02月20日(土) 18時〜20時
3.テーマ:  伊藤昌亮〈デモのメディア論〉(筑摩書房、2012)を読む
http://www.amazon.co.jp/dp/4480015620) 
※ 発表・解説は、『変えるべきか創るべきか、それが問題だ――伊藤昌亮〈デモのメディア論〉論』として、荒木優太(@arishima_takeo)が行った。
 4.備考: FBイベントページ 


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