以下は、彼が生きてきた二十三年間の小話です。
一部虚偽も混じっていますが、小説ではありません。
…実在する人々の人生の中の1日を通して映し出される、ある都市の24時間。
登場人物たちは、荒廃した国で希望を失わず生き延びる自分自身の日常をカメラの前で展開しています。偶然に選ばれたとはいえ、みんな同じように人生のゆがみを感じ、それでも、夢を手放さず、自分を再確認しながら、押しつぶされそうな現実を凌ぐ精神力を保とうと闘っているのです。
今や貧困と老朽化に支配されている美しい都市は、終わらない”偉大な夢”の酸に侵食された空間であり、そこでは、個人のささやかな夢で活路を開くしかありません。《ハバナからの手紙》:マリオ・ピエドラ
初出:【永遠のハバナ】パンフレット
ウツノウミカラ、キカンセヨ!censored 再開にあたって
掲題の通り、中断していたうつ日記の 公開を2012年9月分より再開することにした。理由は二つあって、ひとつは志半ばで中断していたこの日記を読みものとして完結させたいという気持ちがあること、ふたつめはこれを再開することで、すこしでも精神疾患(うつ病など)をお持ちの読者の方々の慰安・勇気付けになればと願うからである。ちなみに筆者は2009年の夏に発病して以来、約5年にわたって現在もなおうつ病の治療中である。
以前、この日記が中断された理由をいま明らかにすると、筆者の家族から、無断で各人についての記述を公開することはプライバシーの侵害にあたると抗議されたことにあり、現在よりも格段に症状が重かったわたしは、その声にうまく応じてコンテンツの軌道修正を図る余裕がなかったことにある。
というわけで、今回タイトルに"censored" と加えて記しているのは、文字通り(自己)検閲済みという意味であり、検閲の方法は前述の該当部分を泣く泣く削除したり、伏せ字にしたことによる。筆者の 家族や親族、友人らについての生々しい描写が十全にできないことは残念だが、一億総インターネット接続時代の代償であることをご賢察頂ければ幸いである。
それでは、お楽しみください。
さえき 拝
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拝啓時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。この度、2014年10月2日(木)~10月14日(火)に、高知県の沢田マンションギャラリーにて新宅睦仁個展「牛丼の滝」を開催いたします。当展覧会では、新作の平面作品を数点と、3メートルを超える平面作品と映像を組み合わせた、ある種のプロジェクションマッピングを思わせるインスタレーション作品の展示を予定しております。是非多くのお客様にお越しいただきたく、ご案内申し上げます。何卒宜しくお願いいたします。敬具