2013年06月

(※このエントリは、Yoshidaが2011年08月に個人ブログ(http://genpatsu.sblo.jp/archives/201108-1.html)で発表したテキストに東間が編集を加えて転載したものである。一部の追記部分を除いて、時間の経過や福島原発の事故収束作業の進展に伴って明らかになった事実、発生したさまざまな事象の影響等は必ずしも反映されていない)

【チェルノブイリ原発事故と福島原発事故の比較に関して】

3月の事故以来、様々な場面でチェルノブイリとの比較が取り上げられているが、調べてみると色々と誤解も多いので、自分なりの考察をいったんまとめてみようと思う。
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中村さんが新所沢を去り、津田沼に引越してから早一ヶ月が過ぎようとしていた。春独特の不安定な気候に左右されながらも、わたしは徐々に生きるエナジーとでも言うべきものを取り戻しつつあった。

が、しかし中村さんの不在はなかなか耐えがたく、彼の職場でもある新宿でいっしょに酒を飲むことにした。
 
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【幸福否定の研究とは?】

勉強するために机に向かおうとすると、掃除などの他の事をしたくなったり、娯楽に耽りたくなる。自分の進歩に関係する事は、実行することが難しく、“時間潰し”は何時間でも苦もなくできてしまう。自らを“幸福にしよう”、"進歩、成長させよう”と思う反面、“幸福”や“進歩”から遠ざける行動をとってしまう、人間の心のしくみに関する研究。心理療法家、超心理学者の笠原敏雄が提唱している。




前回は笠原氏の心理療法について紹介しましたが、今回は私自身の追試結果を書きたいと思います。本来ならばもう少し症例が増えてから発表したいところなのですが、「治療法として効果があるのか?」や、「幸福否定という理論の根幹とされる部分は本当に正しいのか?」については確認ができましたので、そこを重視して記述します。

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小いわし30〜40匹がまさに雑魚寝でパックに詰め込まれて200円。
そこに黄地に赤文字の半額シールがぺたり。

だから100円。

30匹としても、1匹あたり3円あまり。それが小いわし一匹の命のお値段である。 

お店の閉店時間から考えて、ここでぼくが買わなかったから小いわしはゴミとなるであろう。救わねば、という慈悲の心で、買ってあげた。といってもすでに死亡しているが。 

小いわしの死骸を買って、とぼとぼと帰る。

ものは言いようで、死骸なんて表現をすると途端にグロテスクになる。 
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なにか小説を書きたいから小説を書こうと思う。

と、こう書き出した時点で、いわゆる知識人は、ああメタ小説かと思うであろうし、たいていの人はメタ小説、はてな、となるであろう。 

小説を書こう小説を書こうと思い立ってから、おおよそ十年が過ぎた。いや、正確には八年と十ヶ月。人間は、すぐに五年とか十年とか区切りをつけたがる。おそらく、人間の一生はあまりにも漠然としてつかみどころなく過ぎ去って、つまり死んでしまうので、ほとんど無理やりにでも区切りをつけ生を確かめようとするのだろう。なんて書くと、ちょっと小説らしい感じがする。というか自分がその気になる。こういう感じの描写を、要所要所に織り交ぜて、それっぽく書き進めていきたいと思う。 

ああそうだ。ちなみにぼくは、小説の勉強はけっこうした。谷崎潤一郎の、文章の指南書として名高い文章読本とかも読んだ。ほかにも、たくさん読んだ。それで、自分では勉強したと思っている。だからまあ、ぼくの文章力は、ふつうの人よりは高いと考えてもらってかまわない、というか、この小説の終わりまでにはそれを証明したい。というか、あなたがこれを、紙媒体にしろweb媒体にしろ、一般的な商業流通を経て読んでいるのであれば、きっと何しかしらの形で証明されたということなので(絶対に自費出版なんかしないから)、ぜひとも期待して読み進めていただきたい。 
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凡例


1:この翻訳はエミール・ブートルー(Emile Boutroux)の『自然法則の偶然性について』(De la contingence des lois de la nature [Paris,1898]の部分訳である。原著はINTERNET ARCHIVEで全て閲覧できる。
http://archive.org/details/delacontingence00bout

2:強調を示すイタリック体は「」に置き換えている。《》はそのまま用いており、〔〕は訳者による補足である。

3:訳出にあったって、野田又夫訳(創元社、1945・11)を適宜参照した。
 

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 『ロベルト・デュラン "石の拳" 一代記』
クリスチャン・ジューディージェイ (著), 杉浦 大介 (翻訳) 

 
 四階級で世界タイトルを獲得したパナマの名ボクサー、【石の拳】ロベルト・デュランの伝説に彩られた人生を余すところなく描いた評伝が本書である。著者であるクリスチャン・ジューディージェイは、一つの事件に複数者の視点を当て、更には一族の逸話まで追い駆けてこの作品を完成させている。その情熱は至るところから感じ取る事が出来るが、それが空回りとなっていないのは、まるで優れたアウトボクサーのように対象と適切な距離を保ち続けたからだ。原題は『”HANDS of STONE” The Life and Legend of ROBELTO DURAN』。杉浦大介氏はそれを『ロベルト・デュラン【石の拳】一代記』と読み替えた。訳のセンスも素晴らしいが、ニューヨークで活動した元アマチュアボクサーである訳者のボクシングに対する情熱と知識も著者に劣らないであろう。それらが日本語版を見事に完成させる原動力となった事は想像に難くない。 » すべて読む
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