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(fig.1)福田尚代個展「山のあなたの雲と幽霊」DM


羽をひろげる鳥のように、扇状のかまえで台座の上に屹立する古い本。すべての頁は半分に折り込まれ、中身を読むことはできない。ただ、折り込まれた頁の隙間から一行だけが浮き上がっている。

「ごらんなさい。きっとまたお前の心には太陽がさしてくることと思います。」
「「そうさな。あんたは書きつづける方がいいと思うね」と彼ははげました」。

前後の文脈から切り離された一行は、ときに啓示のような厳かさをもって見る者に響くだろう。美術家・福田尚代による書物を素材とした作品《翼あるもの》は、この作家のシャーマニステッィクな資質を証言する代表作のひとつである。浮き上がる一行は作家が任意に選んでいるわけではなく、頁を折り込むとう反復行為の末に偶然見いだされるものらしい。にもかかわらず、私たちは偶然の一行があたかも必然の相貌をもってあらわれることに驚愕をおぼえる。

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きょうのてらださん(眠りすぎる夏の日々、そして襲いくる姪)より続く。

決意

バナナを食べながら就職活動を考える。

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Sunrise on the Rapeseed field 花田早晨


---『回花歌』梗概---
舞台は2000年代、とある大陸の西方にある街。"私"と家族は牛肉麺屋を営んでいる。街は、かつて核実験が行なわれていた土地のすぐ近くにあり、その影響を暗に示すような出来事が、家族の周囲ではいろいろと起きている。しかし、"私"と家族を含め、街の人々は核や原子力に対する正しい知識や情報を持たず、故に恐れを抱くこともない。彼らは宗教と自身の信仰心を大事にし、家族や親族、友達を大事にして生きている。「何かがおかしい」と感じられるような状況下でも、人々の生活は変わらずに続いてゆく。『回花歌』は、そんな物語である。
 

13---"食事会前夜"より続く)

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2018/09/22 新宿文藝シンジケート第91回読書会。水道橋『路地と人』にて。


【SBS】新宿文藝シンジケート読書会、第91回概要
 
1.日時:2018年09月22日(土)18時〜20時
2.場所: 『路地と人』東京都千代田区三崎町2-15-9 木暮ビル2階
3.テーマ:姫野カオルコ『彼女は頭が悪いから』(文藝春秋 )を読む。
ゲスト:小川たまか(ライター。近著:「ほとんどない」ことにされている側から見た社会の話を
4.レジュメ作成:東間 嶺(@Hainu_Vele)
5.備考:FBイベントページ

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連載【芸術とスタンダール症候群】とは?

筆者が【幸福否定の研究】を続ける上で問題意識として浮上してきた、「芸術の本質とは何か?」という問いを探る試み。『スタンダール症候群』を芸術鑑賞時の幸福否定の反応として扱い、龍安寺の石庭をサンプルとして扱う。

連載の流れは以下のようになる。

 1. 現状の成果…龍安寺の石庭の配置を解く
 2. スタンダール症候群の説明
 3. スタンダール症候群が出る作品
 4. スタンダール症候群が出やすい条件
 5. 芸術の本質とは何か?



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ART OF THE FUGUE


連載【芸術とスタンダール症候群】とは?

筆者が【幸福否定の研究】を続ける上で問題意識として浮上してきた、「芸術の本質とは何か?」という問いを探る試み。『スタンダール症候群』を芸術鑑賞時の幸福否定の反応として扱い、龍安寺の石庭をサンプルとして扱う。

連載の流れは以下のようになる。

 1. 現状の成果…龍安寺の石庭の配置を解く
 2. スタンダール症候群の説明
 3. スタンダール症候群が出る作品
 4. スタンダール症候群が出やすい条件
 5. 芸術の本質とは何か?


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